お盆を故郷で過ごしてきました。10年ぶりに帰ったものですから、何もかも1懐かしくて、毎日山や野原などを歩き回りました。でも、昔、子供の頃友達と遊んだ城跡の見晴らしい台に登って、がっかりして2しまいました。あのころは、青々とした野原で牛がのんびりと草を食べている姿を楽しんだものです。そして、その向こうには、青い海がどこまで続いていたはずです。( 3 )、10年ぶりに見た故郷の風景は、牛のかわり、鈍く光るたくさんの工場と大きな石油タンクで海が見えなくなっていたのです。 ただ昔が懐かしい、というだけで故郷の変わった姿を批判する( 4 )はありません。地方の経済的な発展についても理解しているつもりです。けれど、自然の姿を全然考えないような変化や発展などに賛成できません。自然と( 5 )した形での発展を、私たちはもっと考えていかなくてはならないのではないでしょうか。